シリーズ・機能不全家庭
今日は⑪「娘の結婚を邪魔する親」を、お届けします。
自殺未遂から1ヶ月が過ぎた頃、婚約者から「そろそろ両家の顔合わせしないとね。食事会でいい?」と聞かれた。
彼は私が自殺未遂したことを知らなかったから、それまで通り結婚に向けて準備を進めた。
顔合わせの日時が決まり、私は父に連絡した。
「この日に顔合わせしたいんだけど、大丈夫?」
父は「一応予定は空けておくけど、仕事が忙しいからどうなるかわからない。仕事が入ったら無理だ」と、仕事優先を強調した。
父親として、相手のご両親に挨拶をする気はないの?
娘の結婚のために、仕事の調整くらいできないの?
やっぱりダメ親なんだな。とがっかりした。
料亭の個室を予約してあるし、相手のご両親は遠方から飛行機で来るから、うちの都合でドタキャンなんてできない。
父がドタキャンしないか心配で、毎日確認の電話をかけた。
「仕事入れてない?出席できるの?」
父は「仕事次第だから、どうなるかわからないって言ってるだろ!」とキレていた。
食事会は18:00から。
開始直前の16:00、やっと父から連絡がきて、出席の確認が取れた。
私と母は、一緒に家を出る予定でいた。
身支度を整えて、「時間だから、そろそろ行こうか」と、リビングにいる母に声をかけた。
母の様子がおかしい。
目がトロンとしていて、ろれつが回らない。
足もフラフラ。
テーブルの上には酎ハイが。
私に隠れて昼から飲んでいたらしく、かなり酔っていた。
まさか、、、
まさか、こんな大事な日に酔っ払うなんて。
母はまともな状態ではなかったから、欠席させることも考えた。
でも、出発時間ギリギリで焦っていたし、冷静に考える余裕がなく、仕方なく連れて行くことにした。
母はふらついてまっすぐ歩けなかった。
よろけて車道にはみ出てしまい、車にクラクションを鳴らされるほど。
母の腕をつかんで体を支えながら歩いたが、通行人からジロジロ見られて恥ずかしかった。
酔った状態で化粧をしたから、アイラインやマスカラが汚くて、こんな母を紹介するのは嫌だな…。と、引き返したくなった。
食事会での母の振る舞いは最低最悪だった。大惨事と言っていい。
はじめから酔っていたのに、食事会でもビールを飲み続けた。
酔っているから姿勢が悪く、背中を丸めて壁にもたれかかるように座っていた。
食事のマナーなんて頭にないのだろう。肘をついて箸を持ち、汚らしい食べ方をしていた。
言葉遣いも汚くて、かなり失礼な態度だった。
婚約者とご両親は母の異常さに気付いていたが、見て見ぬふりをしてくれた。
私はショックと恥ずかしさで、頭の中が真っ白になった。
こんなことってある?悪夢を見ているの?
この場から消えてしまいたい…。
悲しみが込み上げてきて、心の中で泣いた。
食事はほとんど食べられなかったし、会話にも参加できなかった。
食事会が終わり、父の車で家に帰った。
車の中で、私は大泣きした。
母に対して怒りが込み上げてきた。
「ひとの人生、何だと思ってるの?」
「お母さんのせいで、婚約破棄されるかもしれないんだよ?」
「もう、いい加減にして!!」と、大声で怒鳴った。
自殺未遂したばかりの娘に、さらに追い打ちをかける母。
私は、母のことを人として見れなくなった。
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はい、思い出話はここまで。
この話に出てくる婚約者とは、夫のことです。
無事に結婚できましたw
義両親はすんなり結婚を認めてくれて、私の家庭事情について何も言ってこなかったの。
ありがたいよね〜。
嫁として迎えてもらえて、すご〜く感謝してる。
実家とは絶縁したけど、義実家とはすごく仲良し。
結婚して、やっと「家族」と呼べる人ができた。
今はホントに幸せ。
恵まれてるな〜と思う。
では、今日はこのへんで。
またね🌟